エリート上司と秘密の恋人契約
忘れていた空腹を思い出した私たちは服を着るけど、和真の家には食材が何もないことに気付く。

カップ麺くらいないかと探してみるけど、調味料すら何も出てこなかった。

向こうに行くまでにあった物は全部、お兄さんのところに引き取ってもらったそうだ。


「昨日、帰りにスーパーに寄ろうと思っていたんだよ。だけど、美弥にキスしてたら忘れた」


私もタクシーに乗ったときは、お夕飯どうするのかなと考えた。でも、キスをされて、夢中になっていたら忘れた。


近くのパン屋に行き、そこにあるイートインスペースでサンドイッチを食べて、コーヒーを飲む。

のどかな時間に幸せを感じるけど、刻々と別れる時が近付く。


「戻ってから何するかな? 何かしたいことある?」


「和真と一緒にいるだけでいい」


なにもしなくてもいい。和真がそばにいてくれるだけでいい。

コンビニでお菓子と飲み物を買って戻る。

ソファーに並んで座り、テレビを見る。


「やっぱり日本のテレビを見ると安心するな」


「そうなの? あ、そういえば英語は話せるようになった?」
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