エリート上司と秘密の恋人契約
ニューヨークへ出発する前、心配なのは言葉だと言っていた。


「それがあまり英語を話す機会がなくてね。ずっと研究室にこもっているんだけど、そこにいる人たちはみんな日本語が話せるから、俺との会話は日本語にしてくれている。助かるけど、英語力は身に付かないんだよね」


「そうなの?」


「ほとんど会社にいるしね」


アメリカ人に囲まれても動じることなく英語で会話をする和真を想像していたから、日本語で会話をしているとは思わなかった。

ニューヨークでの和真がどんな生活をしているのか気になり、いろいろと質問してみるけど、会社と家の往復くらいしかしていないらしくニューヨークに何があるのかもまだよく分かっていないと言う。

観光もほとんどしていなくて、あと半年いても状況は変わらないだろうし、馴染めないで終わりそうだと笑う。

それでも研究室には馴染んでいるらしい。


「研究室には何人くらいいるの?」


「んー、30人くらいかな。二つのグループに分かれているよ」


「そこに女の人はいるの?」


「気になる?」


「うん、一応」
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