エリート上司と秘密の恋人契約
私たちは楽しく話をしながら、食事をした。

話の内容はほとんど会社のことで、ムードあるレストランにいても、私たちには何のムードもない。

友だちという関係なのだから、ムードがないのは当然だけど、静かな場所なのについ大声で笑ってしまい、慌てて口を押さえる。

うるさい私たちを見る周囲の目が冷たくて、苦笑した私たちは声のボリュームを下げて話す。


「やばいね。こういうところは俺たちには向いてないみたいだな」


「クスッ、そうね。追い出されないように気をつけないといけないね」


「そろそろケーキが来るんじゃないかな」


「うん、楽しみー」


お皿を下げてもらって、テーブルの上がきれいになった。準備OKだ。

どんなのが来るかなとワクワクしてきた。


♪~♪~♪


「ええっ! マナーモードにしてたはずなのに。えっ? あ、ごめん、ちょっと出てくるね」


カバンの中からスマホの着信音が聞こえて。慌てて取り出した。表示を見て、さらに慌てた。

だって、まさか……向こうはまだ朝の6時くらいのはずなのに、どうして?
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