エリート上司と秘密の恋人契約
レストランの外に出て、廊下の壁側に寄る。


「はい」


『あ、良かった。出ないから心配したよ。元気だった?』


「うん、元気だよ」


『美弥、誕生日おめでとう』


「えっ、あ、うん、ありがとう。覚えていてくれたんだ」


電話をかけてきたのは和真だった。久しぶりに聞く声に私の鼓動は早くなる。

ニューヨークから電話をくれたのは初めてで、それが誕生日だということで飛び跳ねたいくらい嬉しくなった。


『もう仕事は終わった? 今、家?』


「あー、今は、小沢とレストランでご飯を食べていたの」


『小沢と? へー、そうか……』


和真の声が沈んだように感じた。小沢と一緒にいることを気にしたのかな?

気にしてくれたのなら、それはそれで嬉しくなるけど。


「うん。だから、食事に戻るね」


ずっと話していたいけど、いつまでも席を外していることも出来ない。連れてきてくれた小沢に失礼になるし、声を聞けただけで充分満足した。


『プレゼントがあるんだ』


「プレゼント?」
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