エリート上司と秘密の恋人契約
『うん、誕生日プレゼント。帰ったら渡すよ。来月に帰るから、その時に』


「来月?」

ニューヨーク赴任を終えて戻ってくるのは4月だから二ヶ月後の予定。

だから、一時帰国にしては中途半端過ぎる時期だ、もしかして、ニューヨーク赴任が延期になったのかな。

それで、一時的に帰ってくるとか。

今回はどのくらいの期間の帰国だろう。


「うん。帰ったら、会おう」


もしかして、もしかして……

また戻ってきた少しの期間に付き合おうと言うの?


『星川? まだかかる?』


「あ、ごめん。……和真、ごめんね」


『いや、食事中だったよな? 俺こそごめん。また連絡するから。あ、小沢によろしく言っといて』


「うん」


電話を切って、呼びに来た小沢とレストランに戻る。


「わあ! 美味しそう!」


テーブルには丸い形のチョコケーキが置かれていた。中央にはハッピーバースデイと書かれたプレートがあって、27才になったんだなと実感する。

アラサーと呼ばれる年頃が嫌いではないけど、若いと言える年齢ではない。
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