エリート上司と秘密の恋人契約
さやかさんが「もうすぐお花見の季節よねー」と、花見はどこがいいとか話し出し、小沢が気に入っている場所を教える。

和やかに食事は進んでいたが、小沢が当初の目的を思い出したのか話題を変えた。


「星川、今日誰とランチに行ったんだよ?」


「えっ? いや、あの、その」


そのことに今は触れないでと言いかったけど、結局この場で言う機会がなかったから、小沢が忘れていてくれたらいいと思っていた。

でも、忘れてくれてはいなかった。

用意していた答えを話せない。架空な恋人を作り上げて、それを話すつもりだったけど、一応本物の恋人が横にいる状況では話せない。

どうしよう!


「ん? 今日のランチ? あれ? それってさー、」


「小沢くん。ちょっと来てもらってもいい?」


さやかさんが何かを思い出して言おうとしたところに、総務部の先輩社員である大塚さんが現れて、小沢の肩を叩く。顔が赤くなっている大塚さんはもう酔っているようだ。

小沢は大塚さんに引っ張られる形で店を出ていった。

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