小悪魔な彼の想定外な甘い策略
「うご、く……?」


「そう。すみれさんの存在の大切さに気がついて、自分のものにしたくなるはず!」


……梶山君はきっと、イケメンだから。
今までの人生、そうやって思った通りに動かしてきたんだろうな。だから盲目的に突き進むことが出来るんだ。
自分に自信があるって、いいことだね。

だけど、私は違う。
ごくごく普通の人生を歩んできて、関わる男がことごとくどうしようもなくて。
沢山傷ついて、今となっては『期待をするだけ無駄だ』と自ら諦めるようになっていて。


まぁ、いいか。
乗り掛かった船だ。

梶山君には、初の『予想外の展開』を、味わわせてしまうことになるかもしれないけれど。


「じゃあ、どうなるかは分からないけど……よろしくお願いします」


「はい、こちらこそ!」


良い笑顔で大きな手が目の前に差し出される。


「……?」


「かんばりましょうの、握手です」
< 116 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop