小悪魔な彼の想定外な甘い策略
「そう。いつもそうなの。甘ーいマスクのイケメンバーテンダーが、道でオレンジばらまいちゃったり、高いバカラのグラスを割ったりしてたら、そのギャップに思わずきゅんとなるでしょう?」


「えっ……と」


心臓がズキンと嫌な音をたてた気がした。
目の前のこの子が嘘をついているとも思えない。

……でもでも、だけど。


「そうやってね、女の子を落とすのが趣味なの。真咲、屈折してるから。そうやって、落として、エッチをすればゲームオーバー」


エッチをすれば、ゲームオーバー。


頭をガツンと殴られたような衝撃が走る。
……何それ、何それ、何それ!!!


「でもね、女の子はみんな、そこから始まると思うから、必死で爪痕を残すわけ。ピアスを置いていってみたり、リップグロスを置いていったり。だけど、あたしが掃除、という名目で部屋を点検してるから、見つけちゃうんだよね。あたしは、その子達をシンデレラって呼んでいるんだ。見事に色々落としていくから」


聞けば聞くほど、わからない。

蓮田さんと詩音さんの関係性も、一つ一つの事柄も。
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