小悪魔な彼の想定外な甘い策略
うん。でも、会えたんだね。


そう思うと、急に幸せな気持ちになる。

私は、どこまでもバカだ。


「いや、何も、謝ることはないっすけど……」


梶山くんが調子を狂わせたように頭をぽりぽりと掻く。


「まさか、今帰り?」


「そーっすよ、もう12月になるんだし、いよいよあいつら追い込んでやらないとだから、その、準備とか。……て言うか、すみれさんは何してるんですか?」


うわぁ、仕事してたのかぁ、と思うと今現在、酔っ払っている自分が情けなくなってくる。


「なっちゃんと飲んでたんだ……」


「ああ、なっちゃんと」


当然のように言われて、ふと気づく。


「いや、知らないでしょ、梶山君。何その昔から知ってる感。テキトーなんだから!」


私の訴えを受けて、梶山君の空気が柔らかくなる。

「あはは、そーっすよね。そんな指摘が出るなんて、そこまで酔ってないんですね」
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