小悪魔な彼の想定外な甘い策略
「だとしたら邪魔しに行こうかなとか、いやそんな資格ないし、とか、悶々としちゃって、それを払拭するために仕事に打ち込んだ、って言うか……」


「な、んで?」


「あの詩音さんも、すみれさんと同じようなこと言ってたじゃないですか、彼氏候補、とか。だから、あの男がそういう言葉でそそのかして、すみれさんやら詩音さんやらをたぶらかしているとしたら許せねぇな、とか」


駄目だ。
なんか、変な方に話が進んでいる。


そうじゃない、そうじゃないんだよ。
色々誤解なんだよ、私の気持ちは、違うんだよ。



焦った私の口から、ポロリと言葉がこぼれる。


「梶山君、好き」


「……へ?」


しまった、と思った時にはもう遅く、思わずぎゅっと目をつぶる。



「……?」


続く無音に耐えられなくて、そっと目を開けると、月明かりに照らされて呆然とする梶山君の綺麗な顔が見えて。
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