生神さまっ!
…じゃあ、なんとしてでも…今、倒れている春乃を起こさなきゃ。



いや、戦い以前に。
友達として…大事な大事な友達が倒れているのを、そのままにしてらんない!!




「冬斗。

…俺がとりあえず突っ込むから、そのあとは冬斗がひきつけて。
どうにかして俺ら2人で、卑弥呼をあの場所から離れさせるぞ


そしてその間に…秋奈、お前は春乃を助けろ」



近寄ってきた夏樹はそれだけ言うと、卑弥呼のもとへ…ものすごい速さで走っていく…!!




「…せっかく作戦の時間を与えたんだからな。

わっちを楽しませるぐらいはしてもらわないと…な?」




「楽しませる?

はっ、すぐに苦痛にゆがむ顔を浮かばせてやるよ!!」




大きく飛躍した夏樹はそのまま手を前にだし…



卑弥呼に向かって、大きな大きな炎を飛ばす。




それを見てニヤリと笑った卑弥呼は、すぐにお札を前にやる。



紙切れ1枚…さっきみたいに燃えるんじゃ…



卑弥呼が何を考えているのか分からない。




そう思ったとき…

卑弥呼を囲むようにしてふわふわと浮かんでいる数十枚のお札が、


炎を…止めていた。




「なんで…?」



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