生神さまっ!
「…みん、な」




それは多分、たったの1分ぐらいで発せられた春乃の言葉だった。




私達は、誰からと言うのでもなく。

ほぼ同時に、「ごめん!!」と言う。




「かんっぜんに言い訳だけど…俺ら、知らなくて…!」



「私も!!
ごめん、ホントに…!!」



「春乃、俺ら、本当に…!!」






「ありがとう、みんな」





………え?


私たちはこれまたほぼ同時に、顔を上げた。
…目の前にいるのは、泣いてるまま笑顔を作る、春乃。





「…春樹を元に戻してくれて、ありがとう…

多分…あたしのせいで、春樹は…卑弥呼に操られてた。


意志なんて、関係なく…あたしにダメージを与えるために…



…あたしのことも、もう覚えてなんか…」





「春乃。俺が言う権利ないかもしれないけど…
多分、それ違う、少しだけ」




「へ…?」




冬斗はどこか確信じみた顔を浮かべる。
私には…どこが違うのか、分からない。


けど、冬斗は多分…なにか、分かったんだ。





「…彼は、操られていた。それは本当だと思う。けど…

…彼は、体の自由が効かない中…きっと、春乃のことを覚えていたと思うよ」




「なん、で…?」



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