生神さまっ!
目の前がチカチカする…!!


目眩から、突然目が痛くなる。

物理的な痛み、というよりは…強い光を浴びて、目が痛がってるような、そんな感じ。



筒姫(?)は目を多い尽くす俺を、変わらず無表情で見ているのが指の隙間から見えた。




「…夏樹、この世界に、いたくないの?」



「い、たくねえよ…こんなせかい…!!

俺は、もう…死に、た……」



「…………分かったの。

筒が、救ってあげるの。
筒が、お迎えに来たから…もう、大丈夫。


夏樹が2つの条件を飲み込んだら、の話だけど」




俺は…それにすがりつくしか、なかった。

もう、こんな世界にいたくなかったから。



…この時の俺は正常な判断ができる状態じゃなかった。

後からいくら悔いても、やり直せない決断が迫っていたことに、気付いてなかった。





結局俺自身も、自分のことしか考えていないやつだったんだ。





「わ、かった……!!

……っ、俺を、この世界から消してくれるなら…それで、いい…!」




「…アマテラスには色々言われるかもしれないけれど。

筒は、夏樹のためを思っていってるの」





ふっと…目の痛みが、チカチカと点滅のようなものを繰り返してた光が、途切れる。


結局、これなんのためだったんだよ…!!



けど…なんでだ。

痛みが消えたのはいいけど、見えない。



世界が、真っ暗になった…?




「1つ目。

夏樹には、


"夏"を救ってもらうの」




「…夏?」



「そう。この真っ暗闇な世界は、今は消えてしまった夏の力」




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