生神さまっ!
けど、それはあっという間に終わってしまった。




「…あ……」




いつの間にか…闇が開き、桜は消え、私達は食事を食べているところに座っていた。



隣では夏樹と冬斗が笑っている。




「すっごーい!今のどうやったの!?」




春乃は目元をこすりながら2人に問う。



でも…本当に、どうやって?




「簡単だって!

まず俺が闇の空間を出すだろ?そして、木々を一瞬だけど生やせる。

その上から花火で色を付ける。


そして冬斗が雪を舞わせるんだけど、近くの桜の桃色の光でその雪も同じ色になるんだよ」




へー…すっごい…



春乃はホントに嬉しそうだし!大成功だね。




「にしてもみんな、綺麗な術をつかうねー」




春乃のプチ誕生日祝いが終了して、私達4人は廊下を歩いていた。



後ろから、春乃の付き人さんたちがぞろぞろ付いてくるのがちょっと気になるけど。




「秋奈もすぐ使えるようになると思うぞ」



「うーん…本当に私がみんなと同じだったらねー…」




冬斗は私の言葉に「お前は俺たちと同じだろ」なんて言ったけど…



…正直、まだ夢心地というか。



なんか…あの綺麗な術を目の前にしても、まだ実感が湧かない。




…自分が、神だなんてこと。




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