腹黒司書の甘い誘惑
***
週末。いつも通りの朝。わたしは「おはようございます!」と挨拶をしながら事務室に入っていった。
あの日から図書館には行っていないけど、行かないからといって日常に特別な変化はない。
今日も豊子さんと美鈴さんと楽しく仕事をするのだ。
無理矢理そう思っているとか、そういうわけではない、はず。
自分のデスクに着くと、ふう、と息を吐いた。
「ねえ、理乃ちゃん。今週の購買の売り上げ、午前中までにまとめておいてくれるかしら」
「はい、わかりました」
豊子さんの方を向いて返事をしたわたしはデスクの上のパソコンを開く。
「あ、そうだ。それからまた図書館の本が届いたのよ。理乃ちゃん、お願いしていい?」
「えっ」
再び豊子さんの方を見たわたしの顔はこわばっていた。あの時のことが頭をよぎる。
固まっているわたしに豊子さんは首を傾げた。
できれば行きたくない、図書館には。だけど「嫌です」と言いづらいというか。理由も言えないし……。
「はい、運びます」
そう言うしかないでしょう。
「うん、お願いね」
豊子さんはわたしに微笑んだ。
週末。いつも通りの朝。わたしは「おはようございます!」と挨拶をしながら事務室に入っていった。
あの日から図書館には行っていないけど、行かないからといって日常に特別な変化はない。
今日も豊子さんと美鈴さんと楽しく仕事をするのだ。
無理矢理そう思っているとか、そういうわけではない、はず。
自分のデスクに着くと、ふう、と息を吐いた。
「ねえ、理乃ちゃん。今週の購買の売り上げ、午前中までにまとめておいてくれるかしら」
「はい、わかりました」
豊子さんの方を向いて返事をしたわたしはデスクの上のパソコンを開く。
「あ、そうだ。それからまた図書館の本が届いたのよ。理乃ちゃん、お願いしていい?」
「えっ」
再び豊子さんの方を見たわたしの顔はこわばっていた。あの時のことが頭をよぎる。
固まっているわたしに豊子さんは首を傾げた。
できれば行きたくない、図書館には。だけど「嫌です」と言いづらいというか。理由も言えないし……。
「はい、運びます」
そう言うしかないでしょう。
「うん、お願いね」
豊子さんはわたしに微笑んだ。