腹黒司書の甘い誘惑
***
金曜日の午後。
昼食をとって事務室のデスクに着いたとき、豊子さんがわたしに声をかけてきた。
「理乃ちゃん、本立て届いたわよ。確認して、図書館に行くときについでに持っていってね」
「わかりました」
渡された用具確認の書類を見つめると、柊也さんのことが頭に浮かぶ。
「手伝いのほうは順調?」
「えっと、はい。順調です」
「そう、よかったわ。柊也くんも一人じゃ大変だものね」
豊子さんは優しくにこりと笑ったので、わたしは頷いておく。
そして頭の中で言葉を考えながら、豊子さんに質問した。
「あの、理事長と柊也さんって……ご兄弟なのに一緒にいるところを見ませんよね?」
「ああ、確かに。わたしここで五年勤めているけれど、あまり見たことないわねぇ。学園内だから、立場的に弁えているんじゃないかしら」
「そう、ですよね」
二人の仲のことを知っているんじゃないかとそれとなく聞いてみたけれど、豊子さんの反応は『仲が良い』と思っているような感じだった。
金曜日の午後。
昼食をとって事務室のデスクに着いたとき、豊子さんがわたしに声をかけてきた。
「理乃ちゃん、本立て届いたわよ。確認して、図書館に行くときについでに持っていってね」
「わかりました」
渡された用具確認の書類を見つめると、柊也さんのことが頭に浮かぶ。
「手伝いのほうは順調?」
「えっと、はい。順調です」
「そう、よかったわ。柊也くんも一人じゃ大変だものね」
豊子さんは優しくにこりと笑ったので、わたしは頷いておく。
そして頭の中で言葉を考えながら、豊子さんに質問した。
「あの、理事長と柊也さんって……ご兄弟なのに一緒にいるところを見ませんよね?」
「ああ、確かに。わたしここで五年勤めているけれど、あまり見たことないわねぇ。学園内だから、立場的に弁えているんじゃないかしら」
「そう、ですよね」
二人の仲のことを知っているんじゃないかとそれとなく聞いてみたけれど、豊子さんの反応は『仲が良い』と思っているような感じだった。