おふたり日和 ―同期と秘密のルームシェア―
「でもまあ………。

会社のなかで仕事関係で見てるときは、いい子だなってなんとなく思ってるくらいで、

恋愛感情とか、好きとかまでは思ってなかったんだけど………」




いままで真剣な顔で話していたトラが、なぜか突然、ぷっと噴き出した。


なにごとだろう、と見つめていると。




「―――お前、覚えてる?

たしか2年くらい前のさ、吉田さんが結婚したときの同期飲み」



「えっ?」




意表を突くことを言われて、私はきょとんとしてしまう。



吉田さんというのは、同期の女の子。


広報部で働いていたんだけど、2年すこし前に、学生時代から付き合っていたひとと結婚することが決まって、寿退社をした。


その子の結婚式の披露宴にラララの同期全員が呼ばれて、三次会からは、同期だけで飲み会をしたのだ。



かなり深い時間まで飲んでいたので、みんな、べろべろになるまで酔っていたのは覚えているけど。


トラとなにかあったっけ?



怪訝な顔をしてトラを見ると、トラは思い出し笑いなのか、くすくすと声をもらして笑いながら、話をはじめた。




「………三次会のときさ、俺とうさ、となりに座っただろう? 覚えてるか?」



「えっ、うそ。ぜんぜん覚えてない………」



「やっぱり? だろうな。

うさ、ものすごく酔っぱらってたから」




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