クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
感情的になった私は一気に捲し立てると、真田さんの胸板を叩いた。

それを楽しげに眺めているこの男。

「その前に俺がおじいちゃんになるけど」

笑いを堪えているのが腹立たしい。

「煩い。こっちは真面目に言ってるんですよ!捨て身の覚悟でここに来たんですからね」

「それで、絢香ちゃんの計画ではこれからどうするつもりなのかな?」

「どうするって……こうするんです」

持っていたグラスを乱暴にテーブルの上に置くと、私は背伸びをして真田さんの首に腕を絡め、彼にチュッと軽くキスをした。

これでどうだ?

ドキドキしながら反応を窺うと、彼の唇が綺麗な弧を描いた。

「それじゃあ足りないよ、絢香」

「え?真田さん?」

絢香って……。

真田さんの雰囲気が急に変わった。
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