クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
「「ひよこ?」」

側にいた佐藤さんと織田君が朝比奈先輩の言葉に同時に反応する。

「……あはは。なんか、私……ひよこに似てるみたいで……」

引きつった笑いを浮かべながら、私は言葉を濁す。

「あの朝比奈さんがねえ。普段、女子社員にそんな親しげに声をかける人じゃないのに。でも、池野さんの事、ちゃんと気にかけてくれてるみたいで安心した」

フフっと佐藤さんが嬉しそうに笑うが、私は全然安心できない。

あの人……私をからかって楽しんでる気がする。

「朝比奈さんがあんな風に笑うなんて珍しいですね。僕もひよこちゃんって呼ぼうかな」

織田君がニコニコ顔で微笑むが、佐藤さんはそれを見て眉根を寄せた。

「あんたが呼ぶと何か下心を感じるわ。池野さん、気を付けなさいよ。こいつ、週替わりで女を変える遊び人なんだから」

「遊び人って……酷いなあ。僕は女の子みんなに優しいだけですよ」
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