クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
「八方美人で節操がないだけでしょう。そのうち、あんた痴情のもつれとかで女に刺されるわよ」

佐藤さんの容赦ない言葉に、織田君が一瞬言葉を詰まらせた。

「うっ……怖いこと言わないで下さいよ、佐藤さん。 陽世莉ちゃん、信じないでね 」

苦笑する織田君に目を向けられ、私はニコッと目を細めて笑った。

「織田君がモテるのが良くわかったよ。でも、私はみんなに優しい男の人より、私だけに優しい人がいいかな」

「陽世莉ちゃん…… 」

織田君は声を失い、ガックリと肩を落とす。そんな彼を嘲笑うかのように佐藤さんが言い放った。

「あんた、振られたわね」

「いえ、振ったとかって事ではなくて。好みの話で……」

私が慌ててフォローしようとすると、佐藤さんは話の矛先を私に向けた。

「ねえ、ひょっとして、そのマスク、朝比奈さんと関係ある?」

佐藤さんが私に顔を近づけ小声で聞いてくる。
< 38 / 297 >

この作品をシェア

pagetop