クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
俺が中に入らないか警戒してるのだろう。

そんなに警戒されると意地悪したくなるが、シャワーぐらいゆっくり浴びさせてやるか。

綺麗にたたんであったひよこの服を軽く乾燥機にかけると、俺はキッチンに向かいコーヒーを入れてダイニングで一息つく。

スマホで仕事関係のメールをチェックしていると、ひよこがキョロキョロしながら俺を探しに来た。

俺の黒のジャージを来たひよこは化粧が落ちてしまったせいもあるが、二十代には見えなかった。

ジャージの上着はひよこの膝のあたりまであるし、ズボンは三重くらい折っていて……まるで子供が服を着ているように見える。

不格好だが……なんだ、この可愛い生き物。

ひよこの姿を見て思わず吹き出すと、彼女は恥ずかしそうにうつむいた。

「これ飲んでゆっくりしてて」

ひよこの分もコーヒーを入れて、彼女を連れて隣のリビングに移動すると、テーブルにコーヒーの入ったマグを置く。
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