こじらせ女子の恋愛事情
今のところは次の打ち合わせのメールはきていないけれど、いつ辺りになるのかな?

そろそろ話の方をまとめないと、発売日である5月に間にあわない。

参ったな…。

「ほら、また考えてる」

息を吐こうとしたら、松坂くんに言われてしまった。

どうしよう、書き下ろしの話が気になって散歩どころじゃないや。

「せっかく一緒にいて散歩しているんですから、もっと気を楽にしてください」

それはわかっているんだけど、それどころじゃないのよ。

松坂くんに言い返そうかと思ったけど、ケータイ小説を書いていることから説明しないといけないと思ったのでやめた。

その代わり、
「もう、帰っていいかな?」

そう言った私に、
「まだきたばかりじゃないですか」

松坂くんは驚いたと言う顔をした。
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