【完】君の指先が触れる度、泣き出しそうな程心が叫ぶ
零さんと穂純さんのマンションにいたのは、どうやら親族の若者達らしい。
ゴローさんは零さんの従兄弟。穂純さんの妹さんとその旦那さんの美琴さん。そして美琴さんの弟のマサト。
実はあのお店の中に親族がこんなにいただなんて知らなかった。そういえば、マサトは寡黙だしあまり話した事も無かったし、知らないのも当たり前。
せっかくのクリスマスだし、若い人間だけで集まったんだそうだ。
「久しぶりじゃのう美姫。紹介しとこう。俺ん妻の梓」
相変わらず色気を振り撒くような笑顔の美琴さんと、その隣の美琴さんの奥さんは、穂純さんとは正反対の見た目で女性らしい黒髪ストレートの美人。
けれど、真っ直ぐ過ぎるその瞳は穂純さんと同じだ。
「よーし女子も増えたし食べよー!姉ちゃん!早く食べ物追加して!」
「あ、さっき出したやつもう無い!この大食い女!」
穂純さんと妹さんが並ぶと、姉妹というより兄妹とか、男の先輩と女の後輩みたいに見える。