【完】君の指先が触れる度、泣き出しそうな程心が叫ぶ
大人達はお酒、私と穂純さんの妹の梓さんは未成年だから烏龍茶。蒼次郎とご飯が済んでいた私は用意されたサラダのレタスを手でつまみ口元に運ぶ。


「遠慮しないで食べなよー!」


穂純さんは気持ち悪いくらいに食べっぷりが良くて、見てるだけで満腹になりそうだ。もう既に物理的にも満腹なのにな。


「ねえ美姫ちゃんはクリスマス、恋人と過ごして楽しかった?」


そんな穂純さんを見ていた私に話し掛けてきたのは妹さん。


「……まあ。それなりに」


「うーん、その反応じゃ微妙だったみたいだねえ」


流石穂純さんの妹。勘が鋭い。なんだか私の周りには勘の鋭い人が多過ぎる。


妹さんは私より一つ上で、殆ど変わらない年齢なのに異様に大人っぽい。


見た目もそうなのだけれど、内面から出るものが私とは違う。


私は大人ぶっているけれど、中身は自分よがりの我が儘ばかりだから。それが目に見えて来るようで、少しだけ惨めな気持ちになる。
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