【完】君の指先が触れる度、泣き出しそうな程心が叫ぶ
意味のない雑談を終え、ようやくの億劫な電話も終わりそうになった頃。
《今度の日曜日さ、水族館にでも行かない?》
惣次郎のその一言に、アルバイトの事をすっかり言い忘れていたのを思い出す。
先程のタクや氏原零の親しげな会話。どんなに仮面をうまく被っても、私と蒼次郎の会話が薄っぺらい偽物だって思い出す度思わされる。
「あのね、蒼次郎……」
《ん?どうした?》
受話器の向こう側から聞こえる優しい声に、少しだけ胸がチクリ、と痛んだ。まだ、私は蒼次郎へ対して罪悪感を完全に棄てきれない。
罪悪感なんか持つくらいなら、仮面を被るのも嘘をつくのも辞めてしまえば良いのに。本当に不毛で、馬鹿みたい。
「私さ……日曜日、週一でアルバイトすることになったんだ。将来の事とか考えて」
私は意を決して言う。受話器の向こう側の蒼次郎は、私の言葉に黙ってしまった。
《今度の日曜日さ、水族館にでも行かない?》
惣次郎のその一言に、アルバイトの事をすっかり言い忘れていたのを思い出す。
先程のタクや氏原零の親しげな会話。どんなに仮面をうまく被っても、私と蒼次郎の会話が薄っぺらい偽物だって思い出す度思わされる。
「あのね、蒼次郎……」
《ん?どうした?》
受話器の向こう側から聞こえる優しい声に、少しだけ胸がチクリ、と痛んだ。まだ、私は蒼次郎へ対して罪悪感を完全に棄てきれない。
罪悪感なんか持つくらいなら、仮面を被るのも嘘をつくのも辞めてしまえば良いのに。本当に不毛で、馬鹿みたい。
「私さ……日曜日、週一でアルバイトすることになったんだ。将来の事とか考えて」
私は意を決して言う。受話器の向こう側の蒼次郎は、私の言葉に黙ってしまった。