【完】君の指先が触れる度、泣き出しそうな程心が叫ぶ
お昼一部の営業時間帯が終わり、マサトが大学に戻り、入れ違いで大喜さんが入って来る。
「おう美姫!……あれ?涙目じゃんか?泣いたの?やっぱり、理由は分かんないけど無理してんの爆発した?」
「えっと……あの」
来るなり大喜さんが私に駆け寄りそんな事を言うものだから、私はまた固まってしまう。
「なんじゃあ大喜、お前さんも気付いとったんかい。知らんぷりなんてお前も嫌な大人になったのぅ。えんがちょー」
休憩室の一角でタクとプリンスの新衣装の打ち合わせをしていた美琴さんが大喜さんに声をかける。
「お!美琴さんじゃん!久々に会ったのにいきなり弄るの止めてくださいよね。っていうか、気付いとったんかいってことは、美琴さんも見て分かった?」
「当たり前じゃ。昔の俺達生き写しって目ばしとう。すーぐ分かったわ」
けらけらと笑う美琴さん。昔の俺達って、じゃあ、昔この人も何か抱えてたって事なのだろうか。
この人だけじゃなく、タクや、大喜さんにもそれは当て嵌る。