俺様当主の花嫁教育
「お前、何しにっ……」
「たまたま近くを寄ったので。せっかく知り合ったエリカさんにお祝いを、と思いまして」
どこまでも妖艶な笑みを浮かべて、いけしゃあしゃあとそう言うと、御影さんは大きく会場を見渡した。
「それから……」
私の上でピタリと視線を止める。
そして浮かべたフワッとした微笑みに、会場中の女性が色めき立つ。
「お二人の幸せに当てられたので。私も人恋しくなりました。無礼は承知で、彼女を連れ帰らせていただきます」
そう言い放つと、御影さんが私の方に歩いて来た。
彼が浴びる視線がそのままこっちに波のように押し寄せて来る。
「志麻」
私の前まで来て足を止めると、御影さんはしなやかに、私に手を差し伸べた。
息をのむ私の周りで、きゃあ~と甲高い声が上がる。
「嘘っ……志麻っ!?」
「笠原さんっ!」
どよめく声に、意識がついて行かない。
呆然と御影さんを見上げる私に焦れたように、御影さんが私の腕を引いた。
「来い」
短い言葉と力強い腕に導かれて、私は立ち上がっていた。
同じテーブルじゃない他の席からも、絶叫に近い声が轟くのがわかる。
「あ、あのっ……」
思考の許容量を超えていた。
あわあわと惑う私を、シッと短く制止して、御影さんは悠然と歩き出す。
そして、会場の正面で立ち尽くす主役二人に、深々と頭を下げた。
「大変失礼しました。どうぞ、お幸せに」
「たまたま近くを寄ったので。せっかく知り合ったエリカさんにお祝いを、と思いまして」
どこまでも妖艶な笑みを浮かべて、いけしゃあしゃあとそう言うと、御影さんは大きく会場を見渡した。
「それから……」
私の上でピタリと視線を止める。
そして浮かべたフワッとした微笑みに、会場中の女性が色めき立つ。
「お二人の幸せに当てられたので。私も人恋しくなりました。無礼は承知で、彼女を連れ帰らせていただきます」
そう言い放つと、御影さんが私の方に歩いて来た。
彼が浴びる視線がそのままこっちに波のように押し寄せて来る。
「志麻」
私の前まで来て足を止めると、御影さんはしなやかに、私に手を差し伸べた。
息をのむ私の周りで、きゃあ~と甲高い声が上がる。
「嘘っ……志麻っ!?」
「笠原さんっ!」
どよめく声に、意識がついて行かない。
呆然と御影さんを見上げる私に焦れたように、御影さんが私の腕を引いた。
「来い」
短い言葉と力強い腕に導かれて、私は立ち上がっていた。
同じテーブルじゃない他の席からも、絶叫に近い声が轟くのがわかる。
「あ、あのっ……」
思考の許容量を超えていた。
あわあわと惑う私を、シッと短く制止して、御影さんは悠然と歩き出す。
そして、会場の正面で立ち尽くす主役二人に、深々と頭を下げた。
「大変失礼しました。どうぞ、お幸せに」