君の隣
朱音は続ける。
「ホルモンの値も、子宮内の状態も悪くない。
だから、医師としては“次に進める”って言える。
理名ちゃん。
無理してない?」
その問いに、理名はふと目を逸らした。
一瞬だけ、視線が拓実に向きかけて──
でも、そのまま首を横に振る。
「大丈夫。
思ったより、ちゃんと受け止められてる」
理名の表情は穏やかで、微笑みにすら見えた。
でも朱音は、同僚としても、先輩としても知っていた。
この人は、笑顔の仮面をかぶるのがいちばん得意なタイプだと。
「拓実くん」
朱音は彼の名を呼んだ。
「支える側が“無力感”を感じるときってあるけど……
あなたの温度は、理名ちゃんにちゃんと伝わってるよ。
言葉にしなくても」
拓実はわずかにうなずき、理名の手をぎゅっと握った。
「ホルモンの値も、子宮内の状態も悪くない。
だから、医師としては“次に進める”って言える。
理名ちゃん。
無理してない?」
その問いに、理名はふと目を逸らした。
一瞬だけ、視線が拓実に向きかけて──
でも、そのまま首を横に振る。
「大丈夫。
思ったより、ちゃんと受け止められてる」
理名の表情は穏やかで、微笑みにすら見えた。
でも朱音は、同僚としても、先輩としても知っていた。
この人は、笑顔の仮面をかぶるのがいちばん得意なタイプだと。
「拓実くん」
朱音は彼の名を呼んだ。
「支える側が“無力感”を感じるときってあるけど……
あなたの温度は、理名ちゃんにちゃんと伝わってるよ。
言葉にしなくても」
拓実はわずかにうなずき、理名の手をぎゅっと握った。