君の隣
数日後。

 休日の午後、理名は華恋と一緒に、ガーデンウェディングの下見に向かった。

青空の下、風に揺れる白いテント、緑の芝生、木々に囲まれた小さなチャペル。

 「ね、どう?

 ここ……私、絶対理名に似合うと思ったの。

それに、春になると、桜が満開に咲くのよ」

華恋が目を輝かせて振り向く。

「うん……!
すごく、素敵」

理名の声が少し震えていた。

「ここなら……
 理名のご両親、見守ってくれそうじゃない?」

華恋はそっと、理名の背中に手を添えた。

「理名はね、“いつも頑張らなくちゃ”って思ってる。

 だけど、もっと頼ってもいいのよ。

拓実くんにも、私たちにも」

「……ありがとう」

 理名は空を見上げる。

──この場所に、私と拓実の未来を誓えたら。

 大切な人たちに見守られて、また一歩、進める気がした。


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