君の隣
理名がクッションに身体を沈め、ふぅ、と小さく息を吐く。

「……明日からまた現場復帰」

「俺も。

 外来4コマと、カンファレンスひとつ」

「しょっぱなからフルコースね」

それでも、互いの存在があるだけで、
いつもの日常がやさしく思える。

 コーヒーの香りと、ベランダから吹き込む風。

 旅の写真をタブレットで見返しながら、ふたりはふわりと微笑んだ。


週末の午後。

 ダイニングテーブルは、席次表で埋め尽くされていた。

「……拓実!

 これ、席次表、新郎新婦の職場の同僚枠、多すぎ!

 バランス考えて!」

「えっ?

  ……あ、ホントだ。

 理名、修正頼める?」

「責任、押し付けた!」

「いやいや、押し付けてない!

 頼りにしてるってことだよ!」

理名が呆れたように笑いながらも、さっとペンを走らせる。

「理名って、やっぱり整理整頓好きだよね」

「その分、拓実が雑すぎるの。
 医局の机、ひどいよ?」

「……あれは、脳内マップと連動してるから」

「言い訳になってない」

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