恋がしたい。ただ恋がしたい。
「何言ってるの。僕だって慣れてないし、今だって全然余裕なんて無いよ。何か誤解してるみたいたからついでに言うけど……勢いで誘っちゃったけど、僕もラブホテルには入った事無いからね。」
「それに、余裕があったらこんなにがっつくようなマネしてないでしょ。」
繋いだ手にギュッと力を入れてそう言った裕介くんの顔は、月明かりの中でもはっきりと分かるくらいに真っ赤になっていた。
「……香織ちゃんは、僕がどれだけ香織ちゃんの事が好きで、今こうして隣にいてくれるのがどれだけ嬉しいと思ってるのかまだ全然分かってないよね。」
「10年と、3年。だよ、香織ちゃん。」
「えっ?10年と、3年?……13年じゃなくて?」
謎かけみたいな言葉の意味が分からなくて思わず聞き返してしまう。
「うん。10年と、3年。香織ちゃんの事を初めて意識したのが10年前。本気で好きになったのが3年前だよ。」