恋がしたい。ただ恋がしたい。
今日は月曜日。
裕介くんと紫が一緒に住んでいるマンションに住まわせてもらって、もう一週間が経とうとしていた。
二人が住んでるマンションは、ファミリー向けの間取りで2LDKだ。
何の説明も無く突然私を連れて部屋に帰って来た裕介くんに紫は最初目を丸くして驚いていたけど、「そういう事だったらいくらでも居て構わないわよ。」と快く自分の部屋に招き入れてくれた。
それから2、3日過ごしたけど…
やっぱりもう、自分の部屋に戻りたくないという気持ちが日に日に強くなっていった。
鍵を付け替えることはせず、部屋を引き払う決心をして、享に『合鍵を返して下さい。』とLINEをしたけれど、今現在返事は返って来ていない。
「アパートを引っ越そうかと思ってるんだけど…色々あってね。」
志田ちゃんに話ながらも、ため息が溢れ落ちるのを止めることができなかった。
まずは合鍵問題。このまま享が合鍵を返してくれなかったら、部屋を引き払う時に鍵を換えなければいけない。
そして、新しいアパートもなるべく早く探さなければいけないけれど、かなり難しいと思う。
今のアパートは、1DKだけど駅前からは近いし、築浅で家賃も安かった。だから、同じような条件で物件を探すのは難しいだろう。
預金通帳の残高を何度も確認しては、がっくりと肩を落とす。
貯金は無い訳ではないけれど…自慢できるほど多い訳でもなかった。