君に熱視線゚


(…ハァッ! もう何ココ!? 入り口多すぎっ! やっと着いたよっ…)

激しく肩で息を切らし、慣れない場所で迷子になる。

苗はホテルに無事に辿り着くことができたのだが、ホテルのロビーから入ってしまい、レストランのある入り口と真逆になっていた為にかなり迷って遠回りをしていた…

その間、いろんなエレベーターに乗っては降り、上下を行ったり来たりしたのは言うまでもない…。

そう。このレストランはホテルと隣接した商業ビルの最上階にある高級レストランだったのだ――


そして、こんな場所に場違いなオーラを醸し出す少女 田中 苗は現れる…



苗はやっと見つけた看板を仁王立ちして見据えた。

(あったっ…【グラシアス】…ココだな……でもどうやってドア開けようっ…)


苗は買い込んだ食材とタイムサービス時の死闘で手に入れた玉子、段ボール一箱を抱えて居たために見事に両手が塞がっていた…



― ゴンッゴンッ!!



皆が一斉に振り返る。

「――っ!?…なんだあれは…っ…」


優雅な一時の中、奇妙な怪奇音が鳴り響く‥

晴樹は思わず目を見張っていた。


スモーク硝子に遮られた店内は、外側から中の様子をほとんど伺う事ができなかったが店内の方からは鮮明な程に丸見えだった……



― ゴンッゴンッ!!



「ちゃは…っ…痛い…し、重いっ…」










苗は頭突きでノックしていた…

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