好きも嫌いも冷静に
あ…何だか支配されてるみたいで、ドキドキが増してきた。キュンと苦しくなった。呼吸とともに胸が大きく、ゆっくりと上下した。
「…れ、い」
耳元で囁かれた。息がかかる。それだけで熱い息が洩れてしまう。
耳から首筋へとゆっくり、ゆっくり食むように唇が這っていった。あっ。
シャツの裾から手を差し入れられた。少し冷たいその手の刺激にゾクッとなった。
「…ごめん、寒かった?」
もう、何も…答えられない。僅かに首を振った。
ブラのホックに手がかかり、あっという間に外された。シャツと供に脱がされた。悪戯で色っぽい顔をして。…ズキンとする。
薄い布団を引き上げて、二人一緒に包まれた。
口づけを落としてくる伊織さんのシャツに手を伸ばしボタンを外して脱がした。
逞しい体があらわになった。無駄のない綺麗な体…。私…この体に今から抱かれる…。はぁ…。苦しい。
「澪?…」
背中に腕を回した。
また悪戯な顔をされた。…手に、唇に、囁きに…、翻弄された。
唇を這わせながらのけ反る私の身体、着ているモノを全て取り去られた。自分の物もあっという間に脱ぎ捨てていた。
「………澪…、ん、柔らかくて、…熱い…」
そう言って抱きしめられた。
ああ…、満たされる。…心が、…温かい。ずっと、離さないで…。
「あ…伊織さ…んあ、ぁ」
「澪…」
「ダ‥メ、んん…ぁ…」
声を…塞がれた。
「澪…」