恋するキミの隣で。~苦さ96%の恋~
高遠は、小林があんなにも素直に感情を出す唯一の相手なのに、それを当たり前みたいにはね除けたのが許せなかったんだ。
オレは、あんなに嬉しそうに笑う小林も、傷付いた目をする小林も、泣きそうな小林も……1つも知らないのに。
高遠は、当たり前にそんな小林を見ていられるのに。
きっと高遠が望めば、小林はいくらでも笑顔を向けるのに。
それを受け取ろうともしない高遠の態度が、オレの気持ちを煽った。
自分でも、気付ききっていなかった気持ちを……高遠への嫉妬で、初めて気付いた。
いや、認めた。
収まりのつかない感情に、認めざるを得なかった。
オレは……
オレは、小林が――――……
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