恋するキミの隣で。~苦さ96%の恋~


理由なんか知らねぇ。

こっちが教えて欲しいくらいだ。


無口で友達作ろうともしねぇ暗い奴。

はっきり言って教室での小林はいいとこなしだ。


……あぁ、でも外見は別だけど。


だけど……これは、この気持ちは、あのハニーブラウンの綺麗な髪に惹かれた訳でも、タイプの顔立ちとスタイルに惹かれた訳でもない。

……そんな、軽いもんじゃない。


今までしてきた恋愛とはかけ離れた気持ちに、オレ自身動揺していた。


ここ数年間、「軽く楽しく」を、代名詞にしてきた女付き合いは言葉通りに進んだ。

楽しい事ばっかりで、苦しい事なんか1つもなかった。


お互い適当に遊んで、飽きたらバイバイ。また明日。みたいなノリで切れる関係。


周りで本気の恋愛とかしてる奴見て笑って……

放課後の教室で泣いてる女子とか見て、なんでそこまで本気になるか疑問にすら感じた事もあった。


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