恋に落ちるなら君がいい



「じゃあ、言わせて貰いますが、先週の土曜に朝からずっと砂月さんと2人っきりでゴルフに行ってたのはどこの誰ですか!


休日に

奥様を置いて別の女性と2人っきりでさっ⁉」


「それは…ゴルフをやらない澪が悪い!」


そうやってすぐに私のせいにする。


本当に


腹が立つ。

もう何も言い返さないと心に決めて


出ていこうとすると

不意に掴まれる腕。


「言い過ぎた。ごめん。」


突然、しゅんっとなるそのギャップに弱い私。



「怒ってないよ。私もごめんね?楓さんに嫌な思いさせちゃって」


すると

ぎゅっ‼って抱きついてくる甘えん坊の楓様。


可愛くて


思わずキスをしたくなる。



「早く帰って来るから。」

「絶対だぞ?」

「私が約束を破るとでも?」

「思わない…」

「それなら、ちょっとでも私を疑ったお詫びとして

キスしてよ。

そしたら許してあげる。」

「…怒ってないんじゃなかったの?」

「…怒っては…

いないけど。」

「それなら、嘘ついたお詫びに澪からキス」


弱ってしまう。


先に惚れたほうが負けだと聞くけれど

水無月夫婦の私達はどちらが負けなのか…


だって

私は楓さんにベタ惚れです。


「目を閉じてください」

私の言葉に瞼を伏せる。


触れるくらいのキスなのに

止められなくなるのは…

楓様…。



「もっと、今のじゃ全然だめ。」

そう言って


必ず私を離してくれないから

楓さんとちゃんと恋人夫婦になってからの私は遅刻常習犯…。



「じゃあ、行って来ます。」

「気をつけて行けよ?」

「はい!」

「ああ、それと慧一に伝えてくれ。」

「はい…?」

「いつも砂月に負担をかけてるからな。来週の飲み会はたまにうちでやろうって。」


「了解です!じゃあ、ご飯の支度、手伝って下さいね!」

「勿論。」


「じゃあ、今度こそ行って来ます。」

「はい、行ってらっしゃい」




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