オフィス・ラブ #∞【SS集】
彼女は、ちょっとつつくと、すぐにほころんで。
それを本人も悔しそうに、不本意そうにしているのが、たまらなく可愛い。
初めて見たのは、充実した大学院生活も折り返し地点に差しかかった頃の企業説明会だった。
自分もまだ2年目なのでと謙虚に話すその言葉には、だけどまぎれもない自負と誇りが表れていて、面白い会社なんだろうな、と思った。
入社して最初の研修先で、その人に再会した。
よろしくお願いします、と目を見て名乗るその姿は、2年前より自信に満ちて、さらに楽しそうで。
季節感のある軽い素材のブラウスを、きちんとボトムに入れていて、センスとスタイルのよさが見てとれる。
フレアっていうのかな、あの三角に広がるスカートがひるがえるのもかまわず、さくさく歩き、姿勢がいい。
女性らしいのに、甘ったれてない。
浮ついてないけど、地味じゃない。
てきぱきしているのに、うるさくなくて。
賢そうなんだけど、どこか隙がある。
その絶妙なバランスに、惹かれた。