恋する僕らのひみつ。


ケータイ小説の中に出てくるキスシーンを読んでいると、ドキドキしすぎて心臓が破裂するんじゃないかって思う。



より濃厚なキスシーンが出てきたときは、もう顔から湯気が出るんじゃないかってくらい体中が熱くなって、まともに文章さえ読めなくなる。



これを現実に自分がするのかと思うと、とてもじゃないけどドキドキして緊張して……。



「はぁ……」



二階堂先輩、ごめんなさい……。



「あなたたち、まだ寝ないの?お母さん、もう寝るわよ?」



お母さんがキッチンで水を飲みながら、ソファに座っているあたしたちに話しかける。



「うん、おやすみっ」



あたしが笑顔で答えると、お母さんは少し呆れたように微笑む。



「あんまり夜更かし、しないようにね?寝坊するわよ?」



「はーい」



あたしが返事をすると、



ソファに座ったまま湊は、お母さんに微笑んだ。



うちのお母さんに接するみたいに、あたしにも優しく接してよ。



なんで湊は昔からあたしにだけ、わがままなんだろう。



水を飲み終えたお母さんは、自分の部屋に入った。
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