イケメン御曹司に独占されてます
とにかく池永さんの身の潔白を証明しなければと発した言葉に、うなだれていた女性がハッと顔を上げた。

まっすぐな黒髪に黒目がちな瞳。日本人形のような美少女、という言葉がぴったりだけど、同級生ということは私よりも四つも年上ということになる。

そのエイジレスな美しさに言葉を失っていると、片端にいたこっちは年相応の少し派手な女性が、まくし立てるように突っかかってきた。


「だったら、さっきのようなことは止めてくださいな。……こんな、見られては困るような方ばかりが集まるパーティで、とても正気の沙汰とは思えないわ。あなたには失うものは何も無いでしょうけど、秀明さんの方は色々なものを背負っておいでよ。あなたも、ご自分の身の程はわきまえて頂きたいものね」


理不尽に屈辱的な言葉をぶつけられて、言い返そうとしたけれど言葉が出てこない。

こんなの、まるでテレビドラマ見たいな展開だな、なんて冷静に考える自分がいる。
だって……こんなの、普通じゃない。


「あなた、もう帰ったら? このパーティも、お父様と一緒にきたのじゃないんでしょう? 誰か地位のある男の方に連れて来て頂いたのでしょう?」


背の高い女性に、意地悪く見下される。同じお嬢様でも、加奈子さんとはずいぶん違う。
けれど、彼女の言うことにも一理あった。
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