イケメン御曹司に独占されてます

手を伸ばして大の字になっても、まだ余りある、大きなベッド。
体を起こしてガラス窓を見れば、高層階から望む東京の夜景が広がる。


今私がいるのは、パーティが開かれていたホテルの、最上階にある部屋。
世間一般には、〝スイートルーム〟と呼ばれている部屋らしい。
話に聞いたことはあったけど、まさか本当にこんなに豪華だなんて……。


ベッドルームが二つ、バスルームが二つ、広いリビングと玄関にエントランスまであるこの広い部屋に、私が連れてこられたのは小一時間前のこと。


結局あのちょっとした騒ぎは、ホテル側に促されたお嬢様たちが、その場から立ち去ったことでようやく収まった。

それでも私はあまりの動揺に足が立たなくなってしまい、そんな私を抱いたまま離そうとしない池永さんに、池永さんのおばあ様が呆れて——。

『それじゃ、私が取ってある部屋で少しお休みしなさい』ということになり、ここへ連れてこられたのだ。


その上、ここへ来るまでだって大変だった。
『少し休めば歩けるから』と言ったのに、聞く耳をもたない池永さんが私を強引に抱きかかえて——。
こともあろうにお姫様だっこのように抱えられてエレベーターに乗り、途中乗ってきた家族連れにガン見されながらこの部屋まで連れてこられたのだ。
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