イケメン御曹司に独占されてます
パーティ会場では室内楽が音楽を奏で、華やかなドレスで着飾った女性と、黒で正装した男性とで賑わっている。
衣裳室の人たちの手に掛かり、私と七海子もにわかながらの正装でその空間になんとか馴染んでいる。
そばにはタキシード姿の専務が、私たちふたりをまるでお姫様のようにエスコートしてくれていた。
今日はこのホテルのVIPのみが招かれたパーティ。
一流企業の役員や実業家、テレビで見たことのある有名人なんかも見かける、私にとっては見たことのない煌びやかな空間だ。
昨日のお昼、専務が私たちに頼んだお願い、とは、今日のこのパーティに一緒に同行してくれないか、とのお誘いだった。
この手のパーティは通常男性は女性を伴って出席するのが常で、今日、専務の奥様がどうしても出席できないことになり、代わりに七海子を連れて行ったらどうかと奥様が言い出したらしい。
しかし、いくら秘書とはいえ、七海子とふたりではよくないということで、ならば七海子と一緒にいる私も一緒に、となったようだ。