イケメン御曹司に独占されてます
「岡田さんの瞳の色は、昔からそんな色なんですか?」


困ったような微笑みですら美しい。
それにこの瞳の色には見覚えがあった。
そしてこの前言ったことの意味も。


「岡田さん……」


「ね、俺のこと、拓哉って呼んで」


「た、拓哉さん?」


「そう、いい感じだね」


そう言って拓哉さんが笑う。


「この前私の肩に傷があるって……。拓哉さん、何故そんなことを知っていたのかなって」


かなり思い切って聞いたのに、私の問いかけには答えず拓哉さんは曖昧な微笑みを浮かべた。
優しい、綺麗な微笑みだ。

確かターくんも、こんなたおやかな少年だった気がする。
優しげで、しなやかで、それでいてどこか激しい情熱を秘めていたような……。


あなたはターくんですか、と言葉が喉まで出かかった時、背の高い人影が苛立たしげに走り寄ってきた。


そしていきなり私の手首を掴んで立ち上がらせる。
突然で、性急で、その少し苛立った瞳に戸惑いの視線を向ける。
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