流れ星に4回目の願いを呟く時。
 それに、真紀子は、合宿中にカケルに告白していた。


 カケルがそれにどんな返事をしたのかまでは分からないが、2人の仲は誰がどう見ても、ただのクラスメイトということはあり得なかった。


 それに、大会が終わってからの真紀子は何処となく女の子らしくなり、休みの日にはメイクをするなど、ボーイッシュだった彼女はいなくなっていた。


 2年までの真紀子は、どんなに日差しが強い日でも、日焼け止めは濡らず、帽子すらかぶらなかった。


 しかし、3年になった真紀子は、外練習でこんがりと小麦色に焼けた肌をよく気にしていた。そして大会が終わり、まるで脱皮したかのように、真紀子の肌は白くなった。恋をすると女の子は綺麗になるとはよく言うもの。


 もちろん、私がカケルに付き合っているのかを聞けば分かったことだが、私は聞けなかった。


 もし聞いて案外あっさりと、そうだよ、とカケルの口から出て来たその軽くて重い言葉を、私はきっと受け止める勇気も自信もないから。


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