流れ星に４回目の願いを呟く時。

　冬が本格的にやって来て、クラスに中間服を着る生徒が1人もいなくなった頃。真紀子とカケルは未だ一緒にいた。


　私は受験の為、冬季講習に通い出し、３人でいないことが多くなっていた。私はそれを寂しいとは思はず、ただただホッとしていた。


「山崎。最近、本城はどうしてるんだ。進路希望調査を未だ出してないが。」


「え、何ですか。」


「本城だよ。本城架。お前ら仲良いだろ。どうした。最近、お前何か元気ないぞ。」


　だから、先生からこんな風に言われと、冬の寒さが心臓にも届いてしみる様な、痛さが堪えた。


　塾が無くても家に帰れば勉強勉強と煩い母親が待っていて、学校にいればカケルと真紀子がいる。


　逃げ場の無い、辛い毎日だ。