流れ星に4回目の願いを呟く時。
 昼からはお話会が入っていた。いくら雪国の申し子とはいえ、まだ幼い園児たちには1日中のスキーは疲れる。


 未だ未だ行けるという子どもも多いが、彼らを見守る大人たちにとっても、その方が都合が良かったりする。


 午後からは一応自由行動であり、スキー場に行かなければ何をしても良い。用事があるご家庭は午前中で帰るところも多く、だいたい例年では半分くらいが帰っていく。


 お話会は町のボランティアの方に任せてあり、先生組はしばしの休憩。


 しかし、修学旅行生や大学生観光客の多いスキー場では、なかなか落ち着いて休憩するのは難しいもの。


 全く歳をとるのは嫌だと、若いながらも実感することがある。


 例えば少し話が盛り上がった為に声を荒げてしまっている大学生グループ。彼女らに悪気は無いことは分かってはいるが、疲れて休むはずの休憩所では迷惑になってしまう。


 すかさず園長に注意されていた。


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