君のそばで会おう ~We dreamed it~
瀬戸は、もし、本当にあの男の子が柿谷部長であるのなら、自分には全く勝ち目などないと思った。
潔く、負けを認めるしかない・・・
「分かった」
瀬戸がそう言うと、可南子は涙を流していた。
「修二君、今までごめんね・・・
そして、ありがとう・・・
私、絶対に幸せになるから・・・」
「俺は、お前の話を信じるよ・・・
あの柿谷っていう男は、今でもあんまり好きになれないけどきっといい奴なんだろ?
それで、異動はどうするんだ?
俺を思ってのことだったら取り消していいんだぞ。
だって、長崎は遠いだろ・・・」
瀬戸は、可南子にはどうしても幸せになってほしかった。
「長崎は行くわ。
会社に迷惑はかけられないもの・・・」