美しき夜、北斗七星が輝く
「莉々花
随分話し方違うね
今日の昼間は…いや
今日の帰りのホームルームまでは
カタコトな日本語だったよね?
そんな急に流暢に話せるもの?」
莉々花は何が可笑しいのかクスッと笑った
「美夜にだけ教えるわ
わたし
本当はカタコトじゃないのよ
こうして普通に話せるわ
教室のカタコトは演技よ」
「白羽くんにでさえも?」
「可愛いでしょ?」
「……何の用?」
早く終わらせたい
この瞳から逃げたい
「美夜
斗真の彼女ってのは本当なの?
信じられないけど…
斗真に彼女だって言えって言われたわけじゃないわよね」
「そんなこと言われてないし
白羽くんが言うわけないでしょ
あたしは正真正銘白羽くんの彼女よ
誰に言われたわけでもないわ」
莉々花は目を丸くした
そんなに信じられませんか