美しき夜、北斗七星が輝く








「莉々花
随分話し方違うね

今日の昼間は…いや
今日の帰りのホームルームまでは
カタコトな日本語だったよね?

そんな急に流暢に話せるもの?」




莉々花は何が可笑しいのかクスッと笑った




「美夜にだけ教えるわ

わたし
本当はカタコトじゃないのよ
こうして普通に話せるわ

教室のカタコトは演技よ」


「白羽くんにでさえも?」


「可愛いでしょ?」


「……何の用?」




早く終わらせたい

この瞳から逃げたい




「美夜
斗真の彼女ってのは本当なの?

信じられないけど…
斗真に彼女だって言えって言われたわけじゃないわよね」


「そんなこと言われてないし
白羽くんが言うわけないでしょ

あたしは正真正銘白羽くんの彼女よ
誰に言われたわけでもないわ」





莉々花は目を丸くした

そんなに信じられませんか






< 156 / 271 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop