美しき夜、北斗七星が輝く
「美夜
率直に言わせてもらうわ」
「何?」
「今後一切
斗真に近寄らないでくれない?」
「…何でそんなこと言われないといけないのよ」
「じゃあ聞くけど美夜
美夜って今まで入院経験ってある?」
「……ないけど」
「そう
言っておくけど
別に美夜が嫌いだから言っているんじゃないの
ただ
…現実を教えてあげようと思うだけ」
「……現実?」
あたしはしっかり現実を受け止めていると思っていたけど
何か知らないことでもあるの?
「美夜も知っているでしょうけど
斗真って気が付いた時には入退院が当たり前だったの」
「そうだね…」
「たまに発作を起こすところ…見るでしょう?」
「見るね…」
「美夜は入院したことも
発作を起こしたこともないんでしょう?
だったらわからないわよね?
斗真がいかに自分の身体を恨んでいるか」