イジワル社長と偽恋契約
ソファーで新聞に目を向けながら食事に手をつける旭さんに近づき、

私は頭の痛みを忘れようとしながらもミネラルウォーターを差出す。






「…デリバリーを用意してくれたのはいいが午後からのN社での会議は何時からだっけ?」

「え…」


旭さんのその言葉で体中の血の気が一気に引き、私は真っ青になりながら自分のスケジュール帳を確認する。




会議って…何!?

今日の午後は社内で会議が14時~あるから社長にはそれまでメールチェックしてもらう予定だったはずなのに…


今朝確認した今日の予定を見ると、日付が明日の日にちになっている事に気がついた。

朝体調が良くなかったからぼーっとしていたせいで曜日を間違えてしまったらしい…






「ごめんなさい!私ったら大変な失態をっ…」

「…」


旭さんに叱られると思いすぐに頭を下げたが、彼は何も言わずに私を見たまま食事をする手を止めた。





「すぐに事務局に連絡します!!」


会議は今から10分後だから今から向かっても絶対に間に合わない。私は半ばパニック状態になりながらも電話を取った。


そして相手先に時折謝りながら何とか時間をずらしてくれないかと交渉してみたものの、

向こうは「そう言われましても…」の一点張り。





「白鷺ハウス様お一人だけの為に時間をずらすのは難しいと…」

「そこを何とかお願いします!今すぐ向かいますのであのっ………ぁ」
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